株式会社ダイシン

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「社員がいなくなったら、会社は倒産する」
創業から受け継いだ"人を大事にする"社風を、制度として形にした運送会社の選択

株式会社大真運輸 高橋社長

こんな方に読んでほしい記事です

  • 運送・建設など、現場を支える業界で人材の定着に課題を感じている経営者の方
  • 制度をつくっても社員が使ってくれるか不安な方
  • 中退共や積立保険をやってきたが、「これで足りるのか」とジレンマを感じている方
  • 社員のために何かしたいが、金融商品は難しそうで踏み出せていない方
  • 採用競争のなかで、他社との差別化を探している方

会社紹介

株式会社ダイシン

株式会社ダイシンは、札幌を拠点に事業を展開する運送会社です。高橋社長は先代から事業を引き継ぎ、令和元年に代表取締役に就任。M&Aによるグループ拡大も進めながら、一貫して「社員を大事にする」経営を実践されています。

所在地

北海道札幌市

事業内容

運送事業ほか

インタビュー対応者

代表取締役社長 高橋信行様

ウェブサイト

https://daishin-kame.shopinfo.jp/

導入前の課題──「やったところで」というジレンマ

ダイシンでは、先代の頃から福利厚生への取り組みを続けてきました。中小企業退職金共済(中退共)をはじめ、さまざまな制度を試してきたといいます。
それでも、高橋社長にはずっと引っかかるものがありました。
「中退共にしても、会社の掛金を増やしたところで、長くかけたからといって1,000万、2,000万もらえるわけじゃない。そういうところにジレンマを感じていました。」(高橋社長)
 
社長就任時には、自身の退職金原資として積立型の保険も検討・実行しました。しかしコロナ禍で状況が一変。
「コロナになって『これは積み立てている場合じゃない』と解約してしまって。でも、いつかやりたいなとはずっと思っていました」(高橋社長)
 
制度は色々ある。けれど、本当に社員の将来を支える手段になっているのか。模索は続いていました。

企業型DCとの出会い──「全く知らなかった」

企業型DCを知ったのは、顧問税理士からの紹介がきっかけでした。
「いえ、全然(知らなかった)。もう紹介で知りました」(高橋社長)
 
長年M&Aの相談まで含めて信頼を置いてきた顧問税理士から紹介されたのが、REKOTAとの出会いです。
もともと個人としても「投資というものをどうしたらいいのか」という関心を持っていたタイミング。「ちょうどいいきっかけだった」と振り返ります。

導入の決め手──「社員の未来に投資できる」

「これはいい」と感じた一番のポイントは、明快でした。
「やっぱり、社員たちの未来に投資できるなっていうところが一番良かった」(高橋社長)
 
決め手となったのは、投資信託という商品の仕組みを理解したことでした。
「会社が毎月1万円払ったとしても、年間で12万。それが30年続いても360万にしかならない。でも運用だから、結果的に360万で終わることはない。その仕組みを知って、『これは若い人たちが中心にやるべきだ』と」(高橋社長)
 
会社の経費として拠出でき、社会保険料の負担も変わってくる。そして何より、若い社員ほど時間を味方につけられる。
「60歳くらいの社員が今から積み立てても大きなリターンが出るわけではないですが、20代なら今から始めれば全然違います。若い人たちを中心に待遇を手厚くしていかないと、離職も増えてくるので。」(高橋社長)

「すべての物事には愛しかない」──制度の根っこにある経営理念

なぜここまで社員への投資にこだわるのか。その問いに、高橋社長はこう答えました。
「僕の理念じゃないけど、思っているのは、すべての物事には愛しかないと思っていて。そこに愛情がないと、社員もついて来ないと考えています。」(高橋社長)
 
社長は100%株主。何でも決められる立場にありながら、社員一人ひとりが自分のことを考えられる環境をつくることを大切にしている。だからこそ、社長と従業員の距離感が近いと周囲から言われるそうです。
「元々叩き上げで社長になったから、そういうのもありますね」(高橋社長)
 
この姿勢は、制度以外の場面にも表れています。地元の花火大会への協賛もそのひとつ。 
「実行委員長が友達で協賛したんですが、チケットがもらえるから、若い家庭や子どものいる家庭に『行ってきたら?』って渡したり。おじさん達が行ってもしょうがないから(笑)」(高橋社長)
「やっぱり社員がいなくなったら会社は倒産する。それが一番」(高橋社長)

導入プロセス──「反対する人は1人もいなかった」

制度設計は高橋社長の独断で決めました。年功序列、役職別、全員フラットなど様々なパターンを検討したうえで、役職に応じて掛金が上がっていく設計を採用。
「上から順に掛金を大きくしてあげないと、みんなのモチベーションにも繋がるから。偉くなれば掛金が増えてくるような形にしました」(高橋社長)
 
さらにダイシンでは、会社からの拠出(A)に加えて、社員が自分の判断で掛金を上乗せできる(B)という設計を採用しました。会社が出す分をベースに、「もっと積み立てたい」という社員は自分の給与から追加で拠出できる仕組みです。
一般的に企業型DCは「社員が自分の給与の範囲内で拠出する」設計が主流で、その場合は「やりません」という社員も一定数出てきます。ダイシンはまず会社が拠出することで全員に制度を届け、そのうえで意欲のある社員が上乗せできる余地を残しました。
そして、この設計が導入をスムーズにしました。
「弊社の場合は、会社からお金を出すと言っているので。『自分たちでこの制度があるから掛けてね』というところに反対は当然ない。反対する人は1人もいませんでした」(高橋社長)
 
社員の反応には濃淡があったといいます。
「投資に関心の高い社員はもうiDeCoやNISAをやっていたので、『会社のお金でこういうことをやるとこうなるよね』って敏感な人はすぐ理解します。でも理解しない人は『あ、こういうことあるんだ』くらいの反応でした。」(高橋社長)
 
説明会はREKOTAが複数回にわたって実施。社員の反応を見ながら進めました。
「大変な部分はなかったですね。段取りが大変なだけであって。バックがしっかりしているから、そんなに難しいこともなく。」(高橋社長)
 
現在は社内の担当者が手続きを担当し、運用も軌道に乗っているとのことです。 

説明会だけでは動かない ─ 個別相談が生んだA+Bの自発的な上乗せ拠出

導入時に高橋社長が感じていたのは、社員それぞれの温度差でした。
「自分の持ち出しを出すか出さないかのところで、だいぶ温度差はありました」(高橋社長)
 
その差を埋めたのが、集合形式の説明会だけでなく、社員一人ひとりとの個別相談でした。
集合説明会では「制度があること」は伝わっても、「自分の場合どうなるのか」までは腹落ちしにくい。REKOTAでは説明会後に個別相談の機会を設け、それぞれの年齢・家族構成・将来設計に応じた話をしていきます。
すると、変化が起きました。当初は会社拠出分だけで様子を見ていた社員の中から、「自分でも上乗せして掛ける」という判断をし、会社側掛け金A、自分の上乗せ分Bという通称A+Bという制度設計を採用する人が増えたのです。
周囲が追加拠出を始めると、それを見た社員がまた関心を持つ。自分ごととして理解した社員から、自然と輪が広がっていく流れが生まれました。
制度を「用意する」だけでは、社員の行動は変わりません。個別に向き合って説明する機会があってはじめて、社員は自分の将来として制度を捉えられるようになります。

導入後の変化──採用の武器になった

導入後、思わぬところで効果が表れました。新たに入社した営業次長との会話です。
「前の会社でもDCをやっていた人で。『うちやってるよ』って言ったら、『え!やってるんですか!?助かります!』って喜ばれました」(高橋社長)
 
この経験から、採用活動でも企業型DCを前面に出していく方針だといいます。
「採用の支援をお願いしている方からも、『DCをやっていることを前面に出せばいい』という話が出て。差別化は図れてますね。」(高橋社長)
 
人手不足が深刻化する業界において、「社員の将来に投資している会社」であることを示せるのは大きな強みです。

REKOTAへの評価

「そもそも金融商品と呼ばれるものから含めて、今回のDCもそうですが、全くこっちが無知だったので。もう金融の師匠ですから(笑)」(高橋社長)
 
金融知識がゼロの状態から、投資信託の仕組みまで理解できるようになった。その過程を伴走してもらえたことへの評価です。

今後に期待すること──「経営者がまず理解すること」

高橋社長は、企業型DCがもっと広まるために必要なことについて、はっきりとした意見を持っています。
「経営者がまず理解し、自分の言葉で何回も説明することが大事だと思います。独断でやってしまうこともできるけど、それでは意味がない。あとはやっぱり実績を見せるのが一番でもあります。『これが実績だよ』と見せれば、目に見えて分かってくるので。」(高橋社長)
 
また、業界全体への広がりにも期待を寄せています。
「高齢な経営者もいっぱいいるから、そういう人たちにはなかなか響かない。でも若い人たちは敏感に反応していくと思います。自分が所属するコミュニティでも、若い経営者にどんどん紹介していきたいです。」(高橋社長)

まとめ──「知らなかった」を超えるために

制度を知らなかった経営者が、顧問税理士からの紹介をきっかけに、社員の未来への投資として企業型DCを導入する。そして今は、同じ業界の若い経営者へ広めようとしている。
「社員がいなくなったら会社は倒産する」
シンプルで、だからこそ強いこの言葉が、ダイシンの制度設計の根っこにあります。

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株式会社 REKOTAでは、スタートアップ・ IT企業に特化した企業型 DCの導入・運用支援を行っています。
制度設計から社内説明、導入後の運用フォローまで伴走いたします。

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